何でも手作りし、
どんなものでも修理しちゃう職人がそこらじゅうにいるムンバイ。
家具職人もたくさんいます。
ムンバイの一大家具市場は、Oshiwara(オシワラ)というAnderiの北にあります。
そこには、100店どころでない家具屋が軒をつらねています。
小さな家具屋さんが続きます。 |
エリアによって、アンティークの家具を作っていたり、
中古の家具を売っていたり、家具屋といっても様々です。
唯一の共通点は、どの店も、ムスリム(イスラム教の人)が経営していることくらいでしょうか。
オーナーも、スタッフもムスリムばかりです。
ソファーテーブル。テーブルトップはガラスが人気。 |
これもソファーテーブル。作りかけ。 |
照明も、置物も、何でもそろいます |
ソファが欲しくて、何日も通って、お店を覗き続け、
とうとう友人に紹介されたある1軒で、我が家のソファを作ってもらいました。
S.V.Road沿いにある「Mujibullah Khan and sons」は、オシワラの中でも古くからある家具屋。
話好きのオーナーが、Oshiwaraの成り立ちを教えてくれました。
オーナー、大きいです。 |
オーナーのお父さんは、1960年くらいにインド北部からムンバイにでてきたそう。
インドは地域によって言語が違うので、ムンバイで話されているマラティーは話せず、
就ける仕事は限られていて、路上で果物売りを始めました。
そのうちに、運ぶものを果物から、家具に変えました。
家具は重いので、それを運ぶ仕事は重労働。
外からきた、ムスリムであるお父さんが就けた、数少ない仕事です。
今は100件どころでない家具屋が並ぶ場所に、当時は3件だけ、家具屋さんがあったそうです。
その後、家具の仕入れと販売をするうち、家具職人を雇うようになり、
今ではムンバイ外にもお店を持っていて、
アメリカやシンガポールにも輸出するようになっています。
規模は大きくなった今も、古いビルの一角に工房を構えています。
家具が積み重なる中で、オーナーは1台のPCと携帯電話だけで営業をしています。
お客さんは、私たちがそうであったように、お客さん伝いに紹介が続くので、
雑然とした工房だけあれば、営業活動をしなくても、特に問題ないそうです。
クチコミ力が日本以上にものをいう、ムンバイ。
家具の質とお父さんの対応だけが頼みの、実力勝負の世界です。
工房から、家具が溢れだしてます。 |
たくさんの家具職人たちが腕を奮っています。彼はケーンを編んでいます |
こちらはカーブを切り出し中。図面はないようですが、ばっちり決めてきます |
こちらは我が家のソファー。 |
ここのアンティーク家具は、使っている木材も確かで、
デザインも、アンティークから現在風まで自由自在。
オーナーのプライドをかけて、質を守るその姿勢に、
私たちも安心して家具をオーダーすることができました。
ちょっと失礼ですが、オーナーの、インド人おじさんらしいファッションからして全く想像できない、
彼の家具デザインのセンスの良さには目を見張ります。
日本に輸出しても、やっていける高品質。
ムンバイ駐在員の皆さんは、家具をレンタルしている方も多いようですが、
買ったほうが割安だし、何といっても、自分の好みのインドアンティークで暮らすと気持ちのいいものです。
我が家はソファだけですが、すわり心地も良くて、とっても気に入っています。
帰国時に売るのが忍びなく、夫は持ち帰ろうとも言っていました。
(配送費がとても高いので、あきらめました。。。)
ソファを売る前の一枚。またインドに帰ってきたら家具を買おう。 |
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