2014-01-07

コルカタの旅 Vol.3 ウエストベンガルの村を訪問! --- Kolkata trip vol.3- Visiting a West Bengali village! --

コルカタの村バサンティでは、JGVKというNGOの、村での活動を覗かせてもらいました。


バサンティは、ベンガル湾に浮かぶ小さな島なので、
この地の水は塩気を帯びていて、農業が難しかったり、
雨季には、天からも海からも、水の被害が起きる場所です。

農業が中心なので、土地がない場合は特に、
家族を養い、暮らしていくのが難しい家庭も多い地域です。


そんな中、バサンティの村の男性が、村を良くしたいと立ち上げた団体がJGVKです。
JGVKは村の女性たちに、お香や服を作る職業訓練を提供し、
内職の職を提供したりという活動を、私が聞いた職だけでも、300家庭以上に提供していました。

他にも、医療を提供したり、農作物の育て方を指導したりと、
よくもこんなにできるなと感心するほど、多岐に渡る事業を10年以上続けています。


また、南アジアではよく見られる、
村の女性たちをグループ化して、お互いに助け合える仕組みを創る、
Self Help Group(助け合いグループ)を運営しています。


今回私たちは、Self Help Group(助け合いグループ)の各グループのリーダーたちに会い、
彼女たちの暮らしの様子、そしてグループの活動の様子を聞かせてもらいました。


女性たちとの待ち合わせの場所まで、村の中を、歩いていきます。

村の家は、こんな感じの茅葺屋根です。
雨期に備えてちょっと床が高いです。鶏はどこにでもいます。もちろん牛もしょっちゅういます。


ちょうど収穫の時期に行ったので、村の人たちは稲の収穫に勤しんでいました。
どっさり収穫できたようです。村の人は裸足でもどんどん進みます。

※村の風景はまた別の回にて写真を載せます。

田んぼの中を歩き歩く


とうとう、待ち合わせの家に着き、中に入ると、
すでに女性たちが待っていました。

ミーティングを始める前は歌を歌うのがおきまりだそうで、
美しい歌を歌っていました。

ベンガルは、歌の有名な地域でもあります。


グループリーダーたち。
彼女たちの歌声は、澄んだ声でありながら芯があって、初めて聞く類の歌声でした。美声とは、まさにこのこと。

彼女たちは、少しずつお金を出し合っていて、
それを毎年順番に、いくつかの選ばれた家庭に貸し、
その家庭が家畜を買って、生活の糧を豊かにしていきます。

去年も、特に貧しい家庭を選んで、鶏やヤギ、豚を買い、育てました。
育ったら売り、稼ぎを得ます。


「鶏の方が儲かるわ」などといった経験を共有したり、相談しながら進めるようで、
2週間に1回は集まって会議をするそうです。
JGVKから、家畜の育て方のトレーニングを受けることもあります。


去年は、ヤギは雨期に子どもを産んだので、雨期は環境が厳しいために育たなかったり、
毒蛇にやられたりで、儲けはほどんど出なかったそう。
豚は期待していたほど子どもを産まず、こちらも稼ぎは少なく、鶏が一番うまくいったそうです。

こういった経験をみんなで蓄積して、また今年も他の家庭を選び、
その家族の生活を豊かにしていきます。

多くの家には鶏と牛がいて、近くにある池で洗い物や洗濯、水浴びをします。


今は皆で集まって会議をして、困ったことがあれば助け合うようですが、
10年ほど前に、この仕組みが始まった当初はどうだったかと聞いてみると、
当初から参加していた女性が、勢いよく話してくれました。


「最初は、家族にも秘密で、こっそりと参加したわ。
女ばかりで集まって、何をしているのかと思われるわよ。
それが今じゃ、夫もグループの集まりがあると言えば、『行ってきて』と言うわ。」

だそうでして、それだけ家へのメリットがあるということでしょうし、
村で受け入れられているようです。



またここに来る前に、隣の村の女性が人身取引の被害に遭い、連れ去られ、
その後ようやく村に帰ったら、
村ではもう、その女性を受け入れなかったという話を聞いていました。
連れ去られた先で、夜の仕事につかされていたため、
村の恥とされ、受け入れてもらえなかったのでしょう。

インドは日本に比べてとても、恋愛や夜の仕事に対する考えが保守的なのです。



話を聞かせてくれた村の女性たちに、
そんなケースがあなたの村で起きたらどうしますか?と聞いてみました。


「もちろん人身取引のことは知っている。JGVKのトレーニングで聞いてるわ。
いい仕事があると言われて誘拐されるらしいね。」
「もし、うちの村の女性が被害に遭って、帰ってきたら、受け入れるわ。
生活の糧を得られるように、私たちが支援するわ。」


生活の糧を支援するとまで言える、彼女たちの自信に感動しました。


この地の女性たちは、とても力強く生きていました。




ベンガルの村は、元々は女性の地位が低い場所柄だそうで、
Self Help Group(助け合いグループ)は、女性の地位を向上すると言われています。

私にはそれだけではなく、自分の手で生活の糧を得られることが、
女性たちに自信をもたらしているのと感じました。

私の目の前にいた女性たちは、逞しく生きています。

家族で農作業



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